背中合わせの恋
久しぶりに会った優ちゃん。
会いたくて仕方なかった優ちゃんなのに
本当に目の前に現れると言葉がでない。
「ここの学校の数学の山下先生
寿退職しただろ?」
「え?あ、うん。
今日から確か新しい先生が来るって、
…、もしかして優ちゃんが新しい先生!?」
「そう、正解」
優ちゃんのその言葉に
嬉しいという気持ちと同じくらい
複雑な気持ちも隠せなかった。
小さい頃から優ちゃんは
あたしの永遠の王子様だけど
叶わないことが分かっていた。
もしかしたらこのまま
会うこともないんじゃないか?
なんて思っていたのに。