―――いじめ―――【完結】


「でも、気にかけてくれる先生だっていた。家に帰ればお母さんが待っててくれた。我慢すれば、いつかはまた、いつかはまた前みたいに戻れるんじゃないかって、思ってた!!!」




言いたい事は沢山あるのに、上手く言葉に出来ない。




なぜか自分の声がやたらと遠く聞こえて、私は大声を出した。






もっと大声で、天国にいる菜津に、聞こえる様に。




「でも、もう元に戻りたいなんて思わない。私は1人じゃない。何人でかかってこようと負けない。私は、私は絶対に死んだりなんてしない!!!!!!」




ここまで言った時、やっと自分の声がよく聞こえる様になった。




心のモヤモヤが、色んな感情が消えて、スッキリとした気持ちになった。
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