不良な俺様
受験は勉強するのが面倒だから、レベルの高い高校は目指さなかった。
中学の友達と一緒に地元の高校を受験した。
あたしはⅠ期で、友達はⅡ期で無事に二人とも入学することができた。
そして今日は高校の入学式。
あたしは鏡の前に立ってうかうかしていた。
くるくる回ってみたり、化粧が先輩にばれないか確認してみたり…。
面倒くさい
と思ってたけど、高校生活に期待している自分にちょっとびっくりだった。
「悠姫ー?早くしないと遅刻よー」
下からママの声が聞こえる。
ママの声も、いつもよりうきうきしていた。
「んー!」
適当に返事をして、ドアノブに手をかけた。
ガチャ
部屋を出る間際、もう一度鏡を見て制服を確認する。
「よしっ!」
リボンの最終確認をして、あたしは部屋をあとにした。