あの空の、




ヤエの声がした瞬間、手に温かい感触がして驚く。横を見ると、無表情のヤエがそこにいた。




「だからいいって…」



「私も気持ち悪いの。だから帰るの。悪い?」



「はぁ…?」




「もういいよ、とりあえず帰れ遥。お前ヤバそうだし…ヤエも気分悪いなら仕方ねーよ」



しばらく黙っていた圭吾が痺れを切らしたようにそう言うと、祐介もうんと頷いた。




「つーか見てて痛々しい」





「…悪かったな痛々しくて」




俺がむっとして呟くと、ヤエがゆっくり歩き出したので俺もつられて歩きだした。





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