白いユキ



「惣領さん。」


「はい。」


「実は、惣領くんから預かっている物があるんだ。」


「…預かっている物…ですか?」

「そう…アルバムなんだけれど…その、君の。」

─!?

「…あたしのですか?」

「そう…それと手紙を預かっている。」


─!?


“手紙”という言葉にドキッとした。


─和希兄さんの手紙…



松宮先生は、組んでいた足を解くと、少し身を乗り出して悪戯っぽく薄く笑った。



「実は、今日は君に会いに来たんだ。」


─!?


「山ちゃ…山口先生から、お気に入りの生徒の話しを聞いてね…」


「…お気に入りですか?」
─?


「頭が良くて回転が速い…オマケにかなり可愛いと聞いてね。」


松宮先生があたしを見てニッコリ笑う。


─!!!?


「あー、これは会わないと!と思って来たんだよ?」


笑いながらあたしを見ている。


─!?



─何?この人…先生のクセに職員室で何言ってんの?







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