白いユキ
「マスター、これおいしいよ!」
あたしは、マスターの新作料理をフォークで刺すとまた一口ほうばった。
「んーおいしい…。」
思わず、顔がほころぶ。
「そうか?じゃあ明日からでも、出してみようか?」
マスターがにっこり微笑んだ。
マスターの新作は紅茶のシフォンケーキ。
凄く意外だけど…かなりいける。
新作と聞いて、どんな物か正直、考えつかなかったけれど──
─うん。おいしい。
「元気…出たみたいだな……。」
「えっ?」
マスターが優しく笑う。
マスターには何でもおみとうしかも知れない。
そう思った。
*