白いユキ
「やっぱり、ユキちゃんッ!!」
ギュウウゥッッッ!!
─えっ?
あたしは燿さんに正面から、抱きしめられていた。
何がどうなっているのか、全くわからない。
─どういうコト?…何、これ?
あたしは、抱きしめられたまま呆然としていた。
「燿、やめろ。…ユキが困ってる。」
マスターの声に
「あつ、ごめんごめんーだって、めっちゃめちゃ可愛いんだもんっ!!」
「……」
「……」
ニコニコする燿さんは、あたしを離すと、今度は頭を何度も撫でてきた。
まるで、ペット扱い。
あたしと燿さんを見て、マスターがため息をついた。
「燿?」
「ん?」
「用事あったんだろ?」
「あ!」
*