白いユキ
あたしは、もういいって言ったのよ?
姉さんも新しい道を歩き始めたから……
夏樹さんもそうしなさいって。
好きな人いないの?って。
そうしたら、夏樹さん……
「どうだろう……」
ってそう言ったのよ?
今まで何回聞いたって
いないの一点張りだったのに……
びっくりよ?
「はじめてよ。どうだろうなんて、曖昧な返事。」
それで、緒田さんに連絡をとって……
そしたら、ユキちゃんの名前が出て。
燿さんは、あたしを見てニャッと笑った。
─?
ユキちゃんってさ、夏樹さんのモロ好みなのよね。
「マスターも知ってたでしょ?」
「ああ。」
「!?」
そんな事、今まで一回も聞いたことない。
「まぁ、なんだ、その…夏樹は、ユキに本気だって事だ……。」
ユキ、お前は、どうなんだ?
「……」
あたしは
ナツのことを………。
*