白いユキ
「ねぇ…かすみちゃん…」
「なぁに?」
「かすみちゃんのこと……ゆきちゃんって呼んでいい?」
「なんで?」
「だって、雪みたいに白いもん、かすみちゃん。」
「……そうかなぁ?」
「うん!だから、いい?」
男の子のクシャッとした笑顔が、あまりにもすてきで……
「うん。」
「じゃあ、今日から、ゆきちゃんだよ?…約束。」
「うん。」
あたしたちは指切りをした。
《そうだ、あたしあの時凄く嬉しかった。だって大好きなお兄ちゃんと二人だけの約束をしたから……》
*