白いユキ
落ち着かない。
あたしは、さっきからのぶが入れてくれた紅茶に何度も口づけて、チビチビ飲んでいた。
「……………」
二人用のソファーに隣り合って座りながら、あたしは、のぶに言う言葉を探していた。
最初に何を言うか。
なんと言って切り出そうか。
ドキドキする。
静かな部屋にドキドキが響きそうなくらい…すごく緊張していた。
「ユキ。」
最初に口を開いたのは、のぶからだった。
「…はい。」
「……」
「……なに?」
「……」
「……のぶ?」
「……お父さんから…」
「うん。」
「聞いたんだね…。」
「……うん。」
「そっか。」
「うん。」
*