白いユキ
[side関口伸──‥]





ぼくは、何をするつもりだったんだ……。







あの時、


あいつとキスをするユキを見た時から


ずっと…苦しかった。



ユキが憎かった。


愛しければ、愛しいほど

どんどん憎くくなっていった。





今、目の前にいる君を見ていたら、
止められなかった。




あいつに見せているだろう

僕の知らないユキを見たくて─


あいつにだけは見せている

僕の知らないユキを知りたくて……






抑えられなかった。





「…好きな人がいるの。」


そう言ったユキを見た時



自分が抑え切れなかった。






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