白いユキ
*夏樹「ナツキ」
ギシッ─
ナツがあたしの上で激しく揺れるたびにベッドが軋む。
「─んっ、…ナ、ツ…」
吐息と一緒に漏れた自分の声にあたしは、ゾクッとした─
「─ハァ、…ハァッ…ユキ…」
あたしの浮いた腰に回した腕にギュッと力が入った─
もうすぐナツのソノトキがくる。
あたしは、男の人の最後のソノトキの顔を見るのが好きだ。
──恍惚の顔─
でもナツのは一度も見たことがない─
今日こそはと意識を集中して見つめるんだけど─
ナツの高まりと共にあたしは意識を失ってしまう。
そして、やっぱり今日もあたしは見ることが出来なかった─
「俺とユキは体の相性がバッチリなんだ。だからそれでいいんだよ。」
ナツはいつもそう言ってあたしの髪を愛おしそうに撫でた。
*