白いユキ


数日後。


あたしは、あたしの家に居た。


午後3時、母の居ない時間。


合い鍵で入った誰もいない家の中は、薄暗くて…
いろんなことを考えてしまう。



─必要な物を取りに来ただけ…

あたしは、自分に言い聞かせると、2階の自分の部屋へと向かった。




高校で必要な、新しく用意したものは、父がマスターの所へもう、送ってくれていた。



マスターは、あたしが高校へ行くって言ったら、びっくりしていたけど、


「がんばれ。」
って、言ってくれた。



あたしは、マスターにお願いして、マスターの所から、高校に通うことにした。



母のいる、この家には、二度と、帰りたく無かったから。






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