白いユキ




だから



のぶから…

「一緒に住まないか?」
と言われたときは、



驚きより、嬉しさの方が強くて…


あたしは、嬉しくて、嬉しくて─

涙が、溢れてきて…


「う…ヒイッ…クッ…うれし…い…ぃ。」


って、らしくない。…あたし、凄く…格好悪い。

その時のあたしは、自分が一番なりたくなかった女の子だった。


…ずっと、心の奥に押し込めてきたはずの…18歳のただの、…女の子だった。




─のぶは、あたしを、抱きしめて、


「…ユキ、ありがとう。僕も、嬉しい。」


そう言ってくれた。




あたしは、本当に、幸せだった。



自分がまだ、必要とされている…そう、思えたから。



─嬉しかったんだ。









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