白いユキ



その日、あたしは、期末テストが、学年で一番になったことを、父に直接言いたくて─



久しぶりに帰ってきた父が居る、父の書斎に向かっていた。




そこで、あたしは、聞いてしまった。



…それが、偶然だったのか…



必然だったのか。



あたしは、聞いてしまう運命だったんだ─




─母の半狂乱の声と。


父の声を。







< 59 / 215 >

この作品をシェア

pagetop