白いユキ




「でも、抱いていたのが、女の子でよかった…」


「私には、後継ぎの和希がいたから、…あの時、抱いていたのが、男の子だったら、─私は、殺していたかも、しれないから…」


「霞を。」



「……」



「あんな、娼婦のような、あんな女の産んだ子…ゾッとするわ!!霞は汚れてるのよ?あの子のなかには、あの女の汚い血が流れているのよ?」



「あなたの過ちのせいで、偽物の、あんな汚れた子が、私の子だなんて………」





「和希か、いれば、それでよかった…だだ、それだけでよかったのに…」


「晶子…」





「どうして?死ぬのが、和希だったの?」



「…霞が、死ねばよかった…和希の代わりはいないけど、霞の代わりは、いくらでもいるじゃない?」


「偽物だもの、いくらでもいるわ。」



「…そうよ?霞が、死ねばよかったのよ!!」



「あきこッ !!やめなさいッ!!」



「なに、むきになっているの?あなたも、そう思っているんでしょ?…だって─」



「なんで、和希が、こんな事に…って、あの日、病院でも言ってたじゃない!!」



「晶子………」







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