白いユキ
「君!大丈夫?」
誰かに尋ねられても、あたしは、体の震えが止まらなくって…
わずかに頷くのが精一杯だった。
─母さん…な、んで…どうして?
あたしの中で、疑問ばかりが浮かんで、
頭の中は、ぐちゃぐちゃだった。
母さんに、駆け寄りたいのに─
あたしの体は動かない。
だだ、ガタガタと震えるばかりで…
「か…あ…さん……」
震える自分の声に、あたしは、今、目の前のことが、現実なんだと、思い知った。
*