白いユキ
…気づくと、
あたしは、病院にいて、
そこに、座っていた。
駆けつけた父さんがあたしを見て、
「よかった…」
と言った。
「何が…よかった…の?」
あたしは、父さんを見上げた。
あたしの言葉にか、そうでないのか分からないけれど、見上げた父さんの顔は、
強ばっていて、真っ青だった。
あたしの手を父さんは、握ってくれたけど、微かに震えている父さんの手に、あたしの手は、何も感じることは、出来なかった。
温かさも、何も、感じなかった。
あたしは、もう、本当にどうでもいいと思っていた。
なんで、あたしは、願っても、願っても、こんなことになるんだろう。
ほんのちょっとの幸せを感じたいだけなのに。
あたしのせいで、みんな傷ついていく。
もう、いなくなりたい。
消えてなくなりたいよ。
*