白いユキ
なぜ父さんさんが、母さんの言葉を、代弁するみたいに言ったのか、
あたしは、わかっていた。
あたしが悪いんだってこともわかっていた。
ただ、認めたくなかったんだ。
母さんが、愛おしいのに
母さんを思えば思うほど
姿を見る、声を聞く…それだけで、体が震えて、いうことをきかなくなる。
こんな風になるのは、母さんのせいなのに…
震えるあたしを見る母さんの寂しそうなあの目が忘れられなくて。
あたしは、いつも自分を責めてしまう。
─何であんたは母さんの話を聞いてあげられないの!?
心の中のもう一人のあたしが責め立てるんだ…。
…なんでこんな風になっちゃうんだろう。
いつだって、優しくしたいのに…
だけど、それも、今は叶わない願い…
*