ペロ

『あたし、もしかして、あんたに同情されてんのかなぁ・・・? 』

ノリコの目から、また大粒の涙がアスファルトに零れ落ちると、子犬がそれを舐める。

そしてキラキラしたまあるい瞳をノリコに向けると、

ノリコの膝に前足をピョンと乗せて、小さな体で頬に伝った涙の跡を、ペロペロと舐め始めた。

『ちょっと、 くすぐったいよぉ・・・ 』





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