ペロ

子犬はタエが与えた白米に鰹節をのせたものを、勢いよく食べた。

牛乳も飲み干すと、〔ありがとう〕と言わんばかりにタエの顔をペロペロと舐めた。

『そんなに舐めなくたって、追い出したりしないよぅっ・・・
なに? うちの子になりたいのかい? あはは、、 わかった、わかったから・・・ 』

子犬はタエの首にぶら下げた懐中時計にじゃれている。

『それはね、じいさんの形見なんだよ・・・。 気に入ったのかね? 』

子犬は時計の蓋を舐めながら『クゥン、キュン』

可愛い声をあげている。


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