ペロ


梶原は髪を捕まれ、玄関の外へ引きずり出された。

鼻だか口からの血液が、吹き出るように、辺りに飛び散る。

「おい、お前!いい加減にしろよっ。警察を呼ぶぞ? 」

そこへ慌てて婦人も外へ出て来た。


「美保子、中へ入ってろ! 」

叫ぶ堂島に対し、美保子は泣きながら首を横に振っている。


「いやよっ。 私にも、知る権利はあるわ・・・ 私が・・・私が悪いんですっ・・私・・・・ 」







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