続きは、このままで…
もう…、止めて・・・
バンッ――
社長秘書室の扉を開け放って、社長室へと乗り込んだ。
「もうお止め下さい――!」
そう叫びながら、立ち上がっている主君に飛び掛った。
「佳奈子、離せ――!」
「それは出来ません!
もうムリです…、止めて下さい――!」
屈強な男の人だというのに、それでも必死に押さえかかって。
もうムリ・・・この言葉はきっと、本音が出たのだと思う。
後藤 雅貴という、傍若無人な主様・・・
暴君として君臨する貴方にも、手に入らないモノがあると…。