続きは、このままで…
何でも強引に事を進めて、構わずに人を傷つけていれば・・・
結局は自分に、その反動が返ってくるのだから・・・
「くそっ――!」
必死に止めていた私から離れると、ドカッとソファに座った主様。
安堵したのも束の間、背後に感じる視線が一気に罪悪感を募らせた。
もう逃げられない…、そう観念して主様の隣に腰を下ろす私。
「立川 佳奈子さんですね?」
沈黙を切り裂くように、清涼な声で話しかけられる。
「はい・・・」
どうしても声が震えてしまうけど、とにかく平身低頭に一礼した。
雅貴様のお陰で端麗な人には、そうそう驚かないけど。
実際に見た東条社長は、浮世離れした容姿をしていて。
隣に並んでも見劣りしないのは、彼女位だと思えてならない。