続きは、このままで…
これもすべて、傍若無人な主様のためだったけど・・・
「まぁ、いいんじゃねぇ?」
「何がイイんですか!?」
「オマエと悟は、もう普通の業務しかしてねぇし…。
たまにはスポットライトを浴びねぇと、そのまま干からびるぞ?」
一笑した主様の言う通り、私たち兄妹のスパイ的な業務は無くなった。
ブラックゾーンからグレーゾーンへと、仕事内容が変容したのだ。
決して、褒めたてられるような進歩じゃないけど・・・
「別に、干からびても構いませんけど。
どうせ私は、一生仕事に身を捧げるだけですから」
「へぇ・・・」
向けられている視線から逸らすと、そのまま高層階の景色を見つめていた。