マリン・ブルー
「‥なら‥抜け出す‥?」


その言葉にマリンは驚きつつも一筋の希望を抱いたが、一瞬にしてその表情は沈んだ



「‥でもそんなの不可能よ‥どこへ逃げようとあの皇子が必ず追ってくるわ‥」


マリンはそう言って俯いた

マリンが言うように、カイト皇子は気に入った物は何としてでも自分の物にしないと気がすまない性格だった


それゆえ結婚の準備もろくに進んでないにも関わらずマリンを宮殿へ迎え入れようとしていたのだ



「ん〜
でも方法がないこともないかも‥」


ルビーがポツリと粒やいた

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