ジャス

 彩音は海岸沿いまで進みいった。

 荒波の寄せる音の響く海岸沿い。その付近には近代化された建物が並んでいる。

 静と動その不均衡をバックに二人が対峙する。

「…たとえジャスといえど邪魔はさせない。」
 彩音の周りを風が吹き荒(すさ)ぶ。それは見る見る竜巻の形となっていく!

「吹き飛べ!」
 それがジャス目がけ牙を剥いた!

「くっ!」
 ジャスは咄嗟に身をひるがえし避けた。

 直撃を受けた建物が吹き飛んだ!

「さぁ、まだ終わらないわ。」
 彩音の攻撃が続け様に襲いだす。辺りは幾多の竜巻で溢れかえり始めた!


 避け続けるジャスだが、その攻撃に限(き)りは無い。

「どうしたんだ!」
 異常に気付いた人々が建物内から現われた。

「何だあの竜巻は?巻き込まれるぞ!」
 そして異変に気付き騒(ざわ)めき始めた。

「あ…向かって来るぞ!」
 竜巻の一つがその人々に向かい走りだす!
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