ジャス
 だが、ジャスは軽く避け、男に左拳を突き込んだ。

「銀河犯罪者、“ハナタカ星人”。地球人殺人の罪で討伐する。」

「くそっ!むざむざやられはしねぇぞ。」
 周りの男達が一斉に切り掛かる!

「風牙・斬り風!」
 ジャスが叫び、手を手刀の形にし、螺旋状(らせんじょう)に振り出す!

 無数の黒い漆黒の刄が、男達に襲い掛かる!

「ぐおーっ!」

「ぎゃーっ!」
 次々に倒れ込む男達。

 遂に全ての男達が屈伏した。

「ははは、後は“銀河パトロール”の連中に任せるか。」
 ジャスがゴーグルを上に押し上げた。

『くぅっ…ふざけやがって。』倒れ込む男の一人がジャスに右手をかざす。その手には拳銃の様な物が握られている。

「…?」
 が、その男の前に誰かが立ち塞がった。

「じたばたするなよ。」
 言って拳銃を握る男に、右拳を叩き込んだ。

「“ヨッタ”遅かったな。」
 ジャスが、右手をかざし挨拶する。

 そこに現われたのは、金色のスーパーリーゼントの男、ヨッタだった。

 ヨッタは、一ヵ月前大銀河連邦の英雄(ヒーロー)に抜擢された青年だ。

 英雄(ヒーロー)とは、スーパーヒーローに準ずる存在で、ヨッタは地球にとっては五百年ぶりに抜擢されたのだ。

 しかし、実は間違いで英雄(ヒーロー)になった事は本人には知らない事である。
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