ジャス

 その間も竜巻は家々を倒壊させる。

 「リバティ…もう止めろ!!」
 ジャスの怒号が響いた。

 そして疾風(はやて)のように、竜巻に向かい飛び出した!

「うおーーーっ!!!」
 更に竜巻内で高速回転する!

 スパーン!!竜巻が砕け飛んだ!

「いくらあがこうが俺には勝てんぞ!」
 そして地上に着地した。

「彩音?」
 新太郎が、宙に浮く彩音を認め呟いた。

「…新太郎…」
 彩音が言う、だがその表情は変わらない。

「どう言う事だ。説明してくれ…彩音!」
 新太郎は悲痛の叫びをあげる。

「…私はこの星の生命体ではないの」
 淡々と返す彩音。

「…この星の生命体ではない?何の事だ。」

 彩音は、その問いに天を指差す。

「…私が生まれたのはあの空に輝く星の一つなのよ。」

「…化け物って事か…」
 訳が分からないのは代わり無かった。だが必死に現実を整理する新太郎。
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