ジャス
「後免ね。チャリンコのタイヤがパンクしてさ。」
 ヨッタが頭を掻く。

「“ごんぞ”が、また遊びに行っちゃったから、移動手段が無かったんだよ。」
 ヨッタの胸元から声がする。

 そこには、ピンク色の小さな生物が顔を出していた。頭にはハートマークの様な突起が付いている。

 彼の名はポゴ。英雄(ヒーロー)専用のパートナだ。


「ははは、ごんぞらしいな。」
 ジャスが笑う。

「でも本当、宇宙人って地球に潜伏してるんだね。もう、三回目の事件だもんね。」
 ヨッタが、フッとため息をついた。その赤みを帯びた体色が元に戻った。

「ああ、この地球には既に数万の宇宙人が潜伏している。全ての宇宙人が悪党とは限らんが、暴力・略奪・破壊を繰り広げる奴等も数多くいる。それ等を防ぎ、叩き潰すのが俺達英雄(ヒーロー)の役割なんだ。」
 ジャスが天を仰いだ。
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