ジャス
「そう、変わったんだ。…風牙様は星の滅亡を留(とど)める為にと、週に一度大量の作物と生け贄を捧げろと言ってきた。」
髭面が言った。
「…だが実情は違う。風牙は我が身だけを守ろうと、作物を独占しているんだ。生け贄だってそうだ。あいつは元々“暗黒神”、皆自分の腹の中に収めちまうのさ。…しかも逆らえば星を滅ぼすなんて脅しをかけて…」
小太りが暗い影を落とす。
「おい!言い過ぎだ。聞こえるぞ止めろ。」
堪らず若者が諫めた。
「…噂は本当だったんだ…」
その会話を受けて、ジャスが呟いた。
「…!あんた、それを知っていてこの星に?」
若者は驚愕の表情を見せる。
「ああそうだ。」
あっさりと言い放つジャス。
「頭おかしいのか?好き好んでこの星に来る奴なんて聞いた事ねーぞ!」
「ははは、そうかもな。」
男達は返す言葉もない。