ジャス

「大丈夫と言われても…神に逆らえば、どの道死は避けられぬ運命なのでは?」
 人々はアロマに訊ねる。

「安心して、あの方はきっとこの星を救ってくれる。だって、“お姉さまの匂い”がするんだもの。」
 アロマはジャスを見つめる。

「あの方は言いました。『この様な幼子を食らう神は“スーパーヒーロー”たる俺が許さぬ』と。」
 ビブバが呟いた。

 人々はハッとして一斉に祭壇を見つめた。



「…貴様、狂っておるのか?神に楯突こうなど普通では無いな。」
 既に大空は暗黒の闇に包まれていた。その闇こそが暗黒神・風牙そのものだった。

「…狂ってなどいない…むしろ狂っているのは、貴様だろうが。」
 ジャスは刀をかざし、飛び掛かる!

 風牙の右手が煌めく!

 ジャスが祭壇上に舞い降りた。その上着に爪痕が刻まれている。

「…うまく避けたな。」
 風牙は舌なめずりしてジャスを見つめた。
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