浅葱色の瞳に



――――――……



鳥の囀りが聞こえた


鼻を擽る柔らかな香り

冷たい風が頬を掠める

対照的に身体は暖かい



…此処は天国?
其れとも地獄?



最後に覚えているのは身体に大きな衝撃と


真っ暗な世界





…………






真っ暗?




目を開けると木目の目立つ天井



此処は…何処だ?


目覚めは最高



むっくりと身体を起こす



見渡せば純和風を感じる日本家屋




開け放された障子戸の外には爽快な青空が広がっており、大鳥が広々と空を泳いでいる






清々しい朝を迎えているのは良いけど…




頭の中は大混乱…




あたし生きてる?



此処は何処?




何規則正しく朝を迎えてるわけ?



此処あたしんちじゃないし…




てか、あたし生きてる?



自殺失敗?





なら此処は病院…なわけなさそうだし…





自問自答を繰り返していると低く唸るような男性の声が聞こえた
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