浅葱色の瞳に
「…1863年9月25日…壬生浪士組は八月十八日の政変に置いてその働きを評価され、新たな隊名"新撰組"を拝命される…」


「…!」


「昨日の事…ですよね?」


「ほう…何処で覚えて来たんだか知らねぇが、過去言ったって意味ねぇんじゃねぇのか、未来人さんよぉ」



…確かにそうだ
いくら隊内の者や、極秘の隊内資料しか知り得ぬ事柄でも過去の事を言ったって信憑性はない…


近い未来の、予言…


今日…9月26日……


「9月26日…荒木田佐馬之介、楠木小十郎、御倉伊勢武ら3名…長州藩の患者として粛清…」



「…!!!」



「…もう"過去"になってますか?」



「……いや、"まだだ"……」




と言うことは…



「信じて頂けましたか…?」



「未来から来たとか何とかふざけた事か……だが、俺ァまだお前の事を信用しちゃいねェし、忘れて貰っちゃ困る……お前の処遇は此から決めんだ…」



処遇…


あたしが此れからどうなるかだ…



未来に戻れたとしてもあたしは生きてるのか死んでるのかすら分からない…


第一、元に戻れる方法なんてわからない……戻れたところであたしはまた元通りの生活でもするのだろうか…
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