浅葱色の瞳に
あの頃は



何にでもなれると思っていた


努力なんて言葉、意味なんか知らなかった


ただ好きなようになりたいものになれるのだと思っていた



我ながら幼稚で浅はか、幼いながらも哀れで



健気な事に、夢の実現に向け早くも小さな身体は期待と不安で一杯だった




努力の意味を知ったのは幾つの時だったか…良く覚えていない


ただ机に向かう時間が目に見えて多くなった事は確かに覚えている



努力は決してあたしを裏切らなかった



頑張れば頑張ったぶん結果は出たし、まわりの大人達は優しくる


クラスの子だって、あたしを一目置いた




中等部・高等部と課程は順調に修了し、ぶれる"夢"は次第に静止されていく―…





教師になりたかった




高校の日本史教師に




子供の頃は目移りして、将来の夢なんて沢山あったけれど



教師なんてリアルな職に就きたいと決めたのは小学校を卒業する前か…




あたしはアメリカ人の父、日本人の母の間に生まれた



プラチナブロンドのウェーブの髪


くすんだ深みのあるブルーの瞳は、父譲り
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