浅葱色の瞳に
「どんな育て方をしたらあなたみたいなひねくれ者が育つのっ!?良く考えてから物事を口にしたらっ!?」


「…育ちは関係ねェだろぉがッ!言わせておきゃァ付け上がりやがって此の糞餓鬼ッ!」





「ふ、二人共…!堪えて堪えて!」





「此れが堪えてられっか!勝っちゃんは黙っててくれ!…此ンの糞餓鬼に世間の厳しさってモン教えてやらァ!」



「バッカじゃないの!餓鬼は土方さんの方でしょ!良い歳して大人気ない事ばっかり言って信じらんない!餓鬼が餓鬼に教わる事なんてあるわけないじゃん!」




「ぷっ…くくっ…ま、鞠絵さんも土方さんも落ち着いて……ぷーっ!…あーっはっはっ!」





…おろおろしながらも仲裁に入ろうとする近藤さんの存在も虚しく



近藤さんは土方さんに簡単に撥ね付けられ、口論は静まる処か激化する一方で



…吹き出して笑い転げて居る沖田さんも今は視界に入らない





「…此の糞餓鬼…余っ程俺の新調した刀の試し斬りに使われてェらしいなァ………溝浚いでもして野垂れ死ぬか、今此処で俺に斬り殺されるか好きな方選ばしてやる!」



「自分の事何様だと思ってるんだか…その自信は一体何処から出て来るの!?呆れる処か感心しちゃうっ!」





…長期戦の可能性も出始めた頃、白熱する激闘に予期せぬ終止符を叩き付けたのは意外な事にも近藤さんだった
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