浅葱色の瞳に
"時空間移動に巻き込まれてしまった場合の対処方法"…なんて知識はあたしには無い…

と言うよりも殆どの人間がそんな知識持ち合わせていないだろう…




あたしは何れ程の確率で此れ程非日常的なものに出くわしてしまったのだろう…運が良いと言うか…悪いと言うか…




「そうですよね…近藤さんすみません…遂、感情的に…」



「ハッ…今更しおらしくしても遅ェってんだ…」



「…黙れ、バラガキ」



「ああァッ!?」



「歳ッ!おなご相手にいい加減にせんかっ!」



……近藤さんが代わりに渇を入れてくれたお陰か、土方さんに掴み掛かりそうになったものの耐える事が出来た




「ぷっ…!くくっ…ひ、土方さんが…おなごに…一泡吹かせられてるとは…ぷぷっ…鞠絵さん…あ、あなたって人は…ほんっとに面白い方だ…ぷくくっ…!」



「…てめっ!総司!」



…沖田さんは笑い上戸なのだろうか



吹き出しそうになるのを堪えているのか、顔は真っ赤に染まっていた



「…すまんなァ…どうも歳は辛抱というもんを知らぬ様でな…いやいや、バラガキとは良く言ったもんだ………本題に戻ろう…鞠絵が元の時代に帰る為の術なのだが……私が思うに…鞠絵が此の時代に流れ着いた切っ掛けをまた造り出せば良いのでは、と思ってな…」




「……?」




「うむ…つまりだな…鞠絵が此の文九の世に流れ着く前…元の居るべき時代で色々な条件が重なり我々の元へ刻を超えて辿り着いたのならば…鞠絵が元の時代で最後に何をしたか、何を見たか、周りに何があったか……元の居るべき時代での鞠絵の最後の記憶を再現すれば帰れるのでは…と考えてな…何か思い当たる事は無いかね?」
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