天然水
『そうですけど‥』
「じゃあ、あなたにだけこの旅館の伝説教えてあげる。」
『伝説‥?』
「12月の28日の満月の夜にね、庭にある池のところでキスをした男女は永遠に結ばれるそうですよ。」
『そんな伝説あるんですか?!』
「あさっての夜よ!
満月じゃないと効果はないみたいだから頑張ってね。」
そう言って女将さんはどっかに行ってしまった。
本当かな‥?
ってか、満月じゃなきゃだめじゃん?
しかもキスなんて、
できないよ‥
「ひめ?女将さんと何、喋ってたの?」
『え…?
あー雅紀のことイケメンだねって言ってたよ?』
「そんな話してたの?」
『女将さんにもモテるんだねー』
「女将さんって…
俺は好きな子が好きって言ってくれたらそれで十分なんだけどね?」