天然水

雅紀はいないはずなのに
階段を登るたびにドキドキした。

たった3週間前のことなのに昔のように感じる。

チャイムが鳴るまでここにいよっかな。

いないとわかっていても雅紀が学校のどこかにいるんじゃないかって期待してしまうよ。

キーンコーン カーンコーン

予鈴だっ

教室に行かないとね。

教室に行くと菜智がいた


「おはよ~!」

『おはよー』

菜智の笑顔を見てなぜか安心した。

「雅紀クンは?」

『休みだよ。』

「病気とか?!」


先生が教室に入って来た

菜智には言ってもいいよね?


『始業式が終わったら言うよ。』


そう言い席に座った。


今日は始業式だけだ。

だから放課後、私と菜智と祐希クンの3人で教室で話をすることになった。

< 216 / 287 >

この作品をシェア

pagetop