天然水

次の日、学校へ行っても
休憩時間に姫島サンが教室に来ることはなかった。

「今日は来なかったね」

『そうだね!』

「今日はバイト?」


『ないよー 菜智は?』

「休み!バレンタインの準備しない?買い物とか!」

『いいよ~』

放課後、菜智と買い物に行くことになった。

『彼氏には何作るの?』


「決めてなーい!
化粧とかは好きだけど
お菓子作りは苦手なんだよねー」


昔から菜智は
お菓子作りが苦手で
毎年、私と一緒に作っている。


「今年もひめ頼んだよ?
なんでもいいからさ、」


『菜智の彼氏と祐希クンの
一緒にしちゃえば?』


「別にいいよ~
作るのほぼひめだしね」


『菜智も作るの!』


「ひめは雅紀クンにあげないの?」

あげてもいいけど…


いないじゃん!



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