天然水
その後、リビングで
ご飯を食べてお風呂に入って寝ることにした。
寝ている間、
雅紀はずっと
私を抱きしめてくれた。
卒業式まであと2日。
1限目が終わり、
雅紀に別館へ誘われた。
『どうしたの?』
「卒業するまでにさ、
ここに来たかったんだ」
別館のこの場所ー‥
きっと、あの日
ここに来なければ雅紀を好きになることなんてなかったんだろう…
「俺らって、
偶然が重なってなかったらお互い仲良くないまま卒業してたんだろな。」
『そうだね…』
雅紀がたまたま引っ越して来て、この高校に入り
同じ進路を目指してなかったら偶然、進路指導室で会うこともなかった。
「授業さぼって今日は
ここにいよ。」
『そうだね!
ここでゆっくりできるのも今日だけだしね。』