重ね合わせる手


それは、暴力。
行為だけじゃ飽きたらず、殴る蹴るといった暴力までも私に浴びせたのだ。




そんなこんなで、体力は弱り食欲は失われ、心もズタズタだった。






そんなある日、叔父は出かけていった。
私を残して。
叔母もパートだった為、家には誰も居なかった。
チャンスは今しかない、と思って必死で出口を探した。



その日はラッキーなことばかりだった。
たまたま勝手口が開いていて、私は家から離れようと必死で歩いた。
…でも外は雨。
体力のない私は途中で力尽きた。


そして…雪兎に拾われたのだ。



そう、本当に偶然でラッキーだった。


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