重ね合わせる手
重ねた手を離さない
…今何日だろ。
何曜日かな。
暗い部屋に監禁されて、数日。
いや、数ヶ月かなあ。
行為を行い昔よりも傷つく心と体。
雪兎の笑顔を思い浮かべ、私は頑張ってるよ。
ねえ、早く迎えに来て。
来るはずのない雪兎を待ち続ける。
だってさ…好きだもん。
「好きだよ、雪兎」
私の声は自分の心に深く響いた。
あー会いたい。
…にしても、最近この家が騒がしい。
毎日叫び声がしたり、喧嘩する声とか。
人が何人も出入りしてるみたいだし。
弱る体力と鈍る判断力で、私は逃げようとは考えられなかった。