重ね合わせる手
…んーと。
とにかく眩しくて、まばたきを繰り返してたら突然暗くなった。
何よ、明るいか暗いかどっちかにしなさいよ。
あれ、温かい。あー雪兎だ。
抱き締められただけでわかるなんてヤバいよね。
「雪兎、離しなさいよ。彼女驚いてる」
すっと身体が離れて少し寂しくなった。
ようやく目が慣れて、周りを見れば白い部屋で此処は病室だってわかった。
雪兎とその横に女の人がいる。
さっき聞こえた声の人か…。
「おはよう、ゆき」
「はじめまして、ゆきさん」
何か、2人って似てる。