恋は盲目
「「……………」」
沈黙が続く。
重い、重すぎる。
沈黙に耐えれなくて私から沈黙を破った。
「あの…ありがとうございました。…では……」
お礼を言って逃げようと反対側を向いた。
「待て。」
ピクン。
体が固まる。
「な、な、なんでしょう?」
噛みすぎ、焦りすぎ……私。
「お礼ならこい。」
そういって手を捕まれ歩きだす。
さっきの賢くんの時みたい。
でも……
でも違うのは賢くんにあった嫌悪感は
坂口さんにはない。
それだけで私の気持ちがわかる気がした。