恋は盲目
「はぁ〜…」
またため息。
そんなに嫌ならこんな女なんておいて帰ればいいじゃん。
なんでまだ目の前にいんのよ。
「泣き止め…お前はこんな店の中で号泣してバカか?目立ってしょうがねぇ。」
「はぁ…っ…?な、ら…置き去りに、して…帰れば…っ…いい、じゃない…っ…」
もうこれ以上惨めなことなんてきっとない。
だからもういいんだ。
「はぁ。出るぞ。」
グイ、と私の腕を掴んで外にむかって歩きだした。
「も〜…なん…なのよ〜……」
私の涙は止まらなかった。