恋は盲目


「意味わかりません…。」


「バカだからか?」



「はー?!違うしっ!」



なんなのよー!

わけわかんない。



「お前といると調子狂う。」



「また失礼な…」




「って、けなしてねぇって。」




「何なんですか?!坂口さんはいつも坂口さんらしいです。……クールで冷たくて毒舌で…誰も寄せ付けないのに、見つめられると引き付けられる魅力があって………」




「お前なぁ……」



そんな風に思ってたのかと呆れたようなため息。



「でも………
それでも優しいんです。毒舌なのに傷つけないし、クールで冷たくてもこちらの都合の悪いようにはしない…それに……たまに心から笑ってる……。だから……悪い人じゃないって…優しい人なんだって………そんなんだから……私……忘れられなかったんです。」



もう止まらなかった。



今までの気持ちが―――…



どんどん溢れてくるんだ。





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