恋は盲目
「お前聞いてんのか?わかったか?」
怪訝そうな顔をして考えこんでる私を覗きこんでくる。
「わ……わかるわけないでしょーーーー?!何?何なの?!どういうつもり??また私で遊んでるの?!好きでもないのに同情?!からかってるの?!なんで急に彼女なのよ?!」
一気にまくし立てた私ははぁはぁと肩で息をしながら睨むようにみた。
「はぁ〜…お前はバカか。」
「またっ!そうやってバカにするっ…」
また文句を言おうとした私に彼の口からでた意外な言葉によって停止した。
「好きだからだろ。」
「…………は?誰が誰を?」
「はあ〜……お前なぁ〜…」
ガシガシ頭をかく目の前の人……
「だから〜俺がお前を好きだっつってんの。ってか好きでもないヤツに彼女になれって言うほど、俺は暇でもお人好しでもねぇーよ。…………って聞いてんのかよ?!」
私は口を開けたままフリーズしていた。
だって…
あの坂口さんからこんな言葉がでるなんて……
「……似合わない……。」
声に出てしまった私に、苦笑いをしながら頭をなでる坂口さん。
「悪かったな。でも本気だし?」
フッ。と笑った坂口さんはとてもかっこよかった。