恋は盲目
彼のファンが多いから付き合うことは私が危ない目にあわないようにと秘密にすることになった。
でも親友の美帆にだけは話した。
幸せなことを報告したかったから。
でも美帆は険しい顔。
どうして?喜んでくれないの?
「琴……琴の為に言っておくけど……。あいつ、良い噂きかないよ…?琴が好きなこと知らなかったから言わなかったけど……あいつ平気で色んな女とヤルらしいよ?本命は作んないって。遊びで近づいて、飽きたら捨てるって………琴……今なら未だ間に合うから……やめときなよ。」
美帆は私のことをおもって言ってくれてるってわかってるのに……
ショックなことなのに……
あの笑顔に嘘はないと信じたい自分がいる。
傷ついても、「付き合って」って言った彼の言葉を信じたい。
だから―…
美帆ごめん。
『恋は盲目』なんていうけど…
今の私はまさにそれ。
彼の良いとこしか見ようとしなかった。
それでも傍にいたいの。
そしたら本当にいつか賢くんの心が私に向くかもしれないから……
だから………ね?
でも―…
現実はそんなに甘くなかった。
付き合うと言って1ヶ月。
彼とは週に一回会えるか会えないかになり……
女の人とよく二人で歩いてるのを見るようになった。
それでも……
「会いたい」と週に一回はくるメール
二人でいるときに「琴が彼女だろ?」
って当たり前のように言ってくれるあなたを信じたくて、
冷静になんて考えられなくて……
二人だけでいるときの彼の言葉だけを信じた。