心霊スポット取材班
武は恐る恐る、ロッカーに手をあてた。
幸いにも音は聞こえなく武はチャンスとばかしに開けた。
「ん…開かない…」
武は、余りの恐怖感でレバーを押さえながら引くのを忘れていた。
もう一度、今度は押しながら引っ張った。
「………?」
武は開ける時、余りの恐怖感に目をとじていた目をゆっくり開いた。
「…なにもないよ?」
ロッカーの中はからっぽだった。
「本当だ…」
あきも横から顔を覗かせている。
美奈はロッカーの中をデジタルカメラで撮影していた。
「…ビックリさせやがって…」
恐怖から解き放たれた瞬間、少し安心していた武はロッカーを蹴飛ばし、廊下全体に響き渡った。
「もぅ!何してるのよ!」
あきが武の手を手繰りよせた。